GTMEブログ

なぜ今、「Go-To-Market Engineer(GTMエンジニア)」が注目されているのか

作成者: Mayato|2025/10/13 9:35:01

 

近年、アメリカのテック業界では新しい職種として「Go-To-Market Engineer(GTMエンジニア)」が急速に注目を集めています。

この言葉を最初に生み出したのは、AIとデータを活用した成長支援ツール Clay

2023年に登場して以来、世界中のテック企業がこの考え方を取り入れ、今年の春にはLinkedIn上で400件以上のGTMエンジニア職が募集される までに広がっています。

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GTM Engineerとは?

「GTM(Go-To-Market)」とは、製品やサービスを市場に届け、顧客に価値を提供するためのあらゆる活動を指します。

つまり、マーケティング、セールス、カスタマーサクセス(CS)など、“収益を生み出す現場”のすべて がGTMの領域です。

そして「GTMエンジニア(GTME)」とは、その 市場戦略(GTM)をエンジニアリング=設計・自動化・最適化 する人を意味します。

簡単に言えば、「売上を生み出すシステムを設計するエンジニア」です。

GTMエンジニアの役割

GTMエンジニアは、マーケティング・営業・CSチームが最大限の成果を上げられるよう、

ツール・データ・AIを組み合わせて“再現性のある成長の仕組み”を作る人 です。

具体的な仕事内容の例

  • 営業活動の自動化や営業プロセスの最適化

  • ターゲットリストやパーソナライズされたメッセージの生成

  • CRMデータの整理・クレンジング

  • 顧客シグナル(購買意欲や離脱兆候など)の検知

  • AIを使った営業・CS向け「社内コパイロット」設計

  • オムニチャネル(メール・SNS・広告など)での一貫した顧客体験設計

これらは一見するとSales OpsやRevOps(Revenue Operations)と似ていますが、GTMエンジニアの違いは、

単なる効率化ではなく「収益の最大化」に焦点を置く点 にあります。

業務を自動化するだけでなく、データとAIを活用して“売上を伸ばすための新しい仕組み”を構築するのです。

なぜ今、GTMエンジニアが求められているのか?

背景には、3つの大きな変化があります。

  1. AIとLLM(大規模言語モデル)の進化

     ChatGPTやClaudeなどのAIツールが、営業・マーケティングの現場にも活用できるようになった。

  2. GTMツールの多様化

     CRM、MA、SFA、CMS、広告、シグナル分析、ツール連携(iPaaS)など、収益を生み出すツールが急増。

  3. データドリブンな意思決定の重要性

     企業はデータを活かして顧客理解を深め、最適なアプローチを設計する必要に迫られている。

この結果、「これらのツールやデータを横断的に設計・運用できる人材」──

すなわち GTMエンジニア の存在価値が急速に高まったのです。

1人のGTMエンジニアが組織に与えるインパクトは、100人分の営業生産性を高めることもあるとさえ言われています。

GTMエンジニアが使いこなす代表的なツール群

カテゴリ

代表ツール

主な目的

CRM / SFA

HubSpot, Salesforce

顧客・案件管理、パイプライン分析

オートメーション

Zapier, Make, Clay, n8n

プロセス自動化、ツール連携

AIツール

ChatGPT, Claude, Gemini

コンテンツ生成、顧客分析、意思決定支援

データ活用

Clay, uSonar, Snowflake

顧客データの統合・拡張

CMS / MA / メッセージング

Wordpress, Marketo, LinkedIn Sales Navigator

顧客接点の最適化・リード育成

CS / サポート

Zendesk, Intercom

顧客対応の効率化とナレッジ化

💡 これらのツールは API連携が可能であること が理想です。
GTMエンジニアは、複数ツールをつなぎ合わせて“動く仕組み”を作るのが得意です。

 

 

GTMエンジニアに求められるスキルセット

スキル領域

説明

好奇心と実験思考

新しいツールを試し、実際に手を動かして学ぶ

ビジネス理解

収益構造・顧客心理・営業プロセスを理解する

技術リテラシー

API連携やSQLなど、軽い技術的実装ができる

データドリブン

定量的に成果を測定し、改善サイクルを回せる

システム思考

部門を超えてワークフロー全体を俯瞰できる

GTMエンジニアは、「技術にも強いマーケター」であり「ビジネスを理解したエンジニア」でもあります。

日本でGTM エンジニアが増える未来へ

アメリカではClayや多くの企業がGTMエンジニアを採用し、

“収益を設計するエンジニアリング文化” を築きつつあります。

日本でも今後、営業DXや生成AIの活用が進む中で、GTMエンジニアという職種が確実に必要とされるでしょう。

もしGTMエンジニアという新しい働き方に興味を持ったら、ぜひClayの公式ブログを覗いてみてください。

👉 thegtme.com